ペレットストーブ普及に力 諏訪地方などの中小5社が団体設立

2012年1月12日
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諏訪地方を中心とする中小企業5社が、間伐材などを使った木質ペレットを
燃料とするペレットストーブの普及を目指す企業グループを結成した。
地域資源である間伐材を有効活用して二酸化炭素(CO2)の排出が少ない
低炭素型の社会を作り、地域に新たな産業を興そうという狙い。
ストーブの代理店販売を手始めに、エネルギー効率の高い新型ストーブの開発・
製品化も計画している。

木工事業も手掛ける光学機器製造のフィット(諏訪郡下諏訪町)の長岡暢
(とおる)社長(52)=下諏訪町久保海道=が「脱石油依存のため、
草の根でできることはないか」とペレットストーブに着目。県内の
森林資源を生かしてストーブを普及させれば、里山整備、ペレットの製造・
配達などで新たな雇用も生まれる―と普及組織の結成を思い立った。

企業団体の名称は「ア・ソリューション」。フィットの呼び掛けに応じ、
レンズ組み立ての日岐光学(岡谷市)、金属加工のオグマエンジニアリング
(下諏訪町)、太陽光発電システム販売などのサンケイ商事(上伊那郡箕輪町)、
自動車販売などのゼット(諏訪市)が加わった。各社でストーブを取り扱う。

 販売するペレットストーブは県外メーカー製で、燃焼後は屋外に排気し
室内の空気を汚さないFF式。室温設定やタイマーの機能を備えた機種もある。
価格は19万8千~36万円(税別)。設置工事は2万円から。リースも
検討している。ペレットはフィットで製造を始めた。10キロ当たり450円
程度で販売し、配達も各社が請け負う。

企業の連携を生かし、蓄電できるペレットストーブや、木くず以外の材料を交ぜた
ペレットの製品化も目指す。長岡社長は「地元で生産した間伐材を『地産地消』す
れば、
輸送費の削減にもなる。まずは需要を掘り起こし、森林資源を有効活用する
循環型社会をつくることで地域社会に貢献したい」と話している。

信濃毎日新聞


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