<成功物語>森林を見張り人・姜同春

2012-02-29
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 黒龍江省の興安嶺。ここは、中国で最も多くの天然森林資源を持っています。この森林の安全は人々の努力の上に成り立っています。森林を警備する人たちは、一年のうちの半分以上を山の上で生活し、普通の人々の生活とは隔絶されています。

 黒龍江省伊春市(いしゅん-し)を車で出発し、約1時間山道を走った後、更に徒歩で20分ぐらいの裏道を通り、やっと二龍山展望台に到着します。

 高さ20メートルあまりの展望台は、木造の小さな建物です。強い風で部屋の窓ガラスがほとんど割れてしまったため、ビニールをガラスの代わりにしています。森林の状況を見張る時用に、部屋は保護用の手すりで囲まれています。しかし、部屋の中にはシングルのベッドと机の外、何もありませんでした。

 毎年3月中旬から6月の中旬までと、9月中旬から11月中旬までの、春と秋の森林を火災などから守る時期になると、姜同春は 毎日朝5時頃、家から出て、夜7時ごろまでここで働きます。

 山の中は、姜同春の妻が彼に食事を届ける時以外、人の姿はありません。姜同春は、一人でこの二龍山付近にある1000ヘクタール以上の森林を警備していると言います。

 今は、山に来て薬草やマツタケなどを採る人が多く、秋の防火、重点期間に入っています。展望台で働いている姜同春は簡単に持ち場を離れることはできません。トイレに行く時も事前に上司に伝えなければなりません。

 姜同春の妻はこれまでの20年間、夫の食事を届ける外、農作業や子供の世話などをしなければなりませんでした。そして、妻は昨年、病気で入院しました。

 姜同春は「妻は去年、ハルビンの病院に入院しました。私は見舞いに行くことができませんでした。妻のお父さんが半月くらい、病院で付き添ってくれました。私は、仕事がありますので、1日1回電話してあげるのが、精一杯でした」と述べました。

 家族の理解の元、姜同春は、森林の保護警備を続けています。姜同春は毎日、森林の緑も見ることができるので、展望台での警備の仕事は非常に楽しいと思っていると言いました。

 姜同春は「ここで働くことは非常に意義があります。春と秋、山の様々な表情を見ることができます。森林警備の仕事は、定年まで続けていきたいです」と述べました。

CRI


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