森林保全と被災地復興をめざす「LIFE311」

2011年8月14日
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先月29日に、六本木ヒルズアリーナに忽然と現れた住宅は、実際に岩手県住田町に建築中の木造仮設住宅であった。実は、森林保全団体「more trees(モア・トゥリーズ)」が進めている被災地の支援プロジェクト「LIFE311」の一環だったのだ。

「LIFE311」は、被災地周辺の地域産材を活用した木造仮設住宅を作ることで、被災地に新しい雇用を生み出し、地域の力で復興を促すのを目的としている。「LIFE311」の支援先が、岩手県住田町に決まったのは、津波被害に見舞われた陸前高田市の隣接自治体であること、もともと「森林・林業・日本一」を目指していたこと、町としてもいち早く仮設住宅の建設を明言していた等々、様々な条件がそろっていたからである。

木造仮設住宅は、森林保全と被災地復興に役立つ。それは、東北の森林にあまっている森林資源を活用できる、間伐、製材、加工などの工程において、新たな雇用を創り出せる、仮設住宅の使命を終えた後も、使用木材は暖房燃料に使えるため、木質バイオマスが可能といった理由からだ。

しかし、まだプロジェクトには資金が足りないようだ。現在、Web上でも寄付を募っているが、目標額3億円に対して、集まっているのは、わずか3,200万円あまりである。様々な被災地支援の形があるが、こうした環境保全も兼ねた援助にも注目したいものである。

なお、more treesの代表は、世界的な音楽家の坂本龍一氏。

チェッカーズ


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