2011年7月22日
ダイキン工業は、生物多様性・環境保全活動を行う国際的なNGO(非政府組織)、コンサベーション・インターナショナルと、インドネシア・ジャワ島で3年間展開してきた森林再生プロジェクトを、今後さらに3年間継続することにした。これまでの活動をさらに進め、荒廃地への再植林と再植林地の適切な管理を目指す。プロジェクトはルームエアコンの省エネ運転とも連動している。
プロジェクトは、ジャワ島中部に位置する世界有数の多様な動植物生息地、グヌングデ・パングランゴ国立公園で実施。荒廃地を再植林で回復させて水源地と動植物の生息地を守ることを目的に、2008年6月に3年計画で開始し、地元の農家などとともに8万本の固有種を200haの土地に植えた。植林と農家の生計を両立させて森林を再生する手法が評価され、インドネシアの他の地域に広げるモデルケースになっている。
今回、2014年5月までを期間に第2期の活動を始めた。第1期に再植林した200haと連続性を持たせ、100haで再植林して生物多様性を向上させると同時に、適切な土地利用と森林保全によって洪水や地滑りなどの自然災害を防ぐ。併せて、第1期に植えた果樹から果実が収穫できるようになった際、農家に商品化と販売手法などを教え、収入機会の創出を支援する。小型水力発電と安全な水の供給も手掛ける。
ルームエアコン「うるるとさらら」の2008年モデル以降に、省エネ運転機能を使うとリモコンの画面で木が育つ機能がある。利用者がそれによって付与されるポイントをためて申し込むと、プロジェクトの活動場所に設置するボードに名前が記される仕組みを導入。顧客の省エネ行動がインドネシアの森林再生と結び付く参加型のユニークな取り組みになっている。(日経BP環境経営フォーラム)