カブトムシが住める森…中学生もボランティア

2011年7月7日
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 長野県長野市北部で高齢者の生活支援サービスなどを行っているNPO法人「ホットラインながの」(長野市西三才)が、同市三才の山林を整備し、カブトムシが生息できる環境づくりを進めている。5日には地元の中学生がボランティアで下草刈りをした。

 同NPOの井出光人事務局長によると、JR信越線三才駅から北西約100メートルの山林約6600平方メートルを10人の地主から借りたのは約5年前。「カブトムシやクワガタが最近捕れない」という話を聞くようになったため、「カブトムシの森」を作ろうと思い立ったという。井出事務局長は「カブトムシが普通にいる自然を復元し、子どもたちに里山の大切さを感じてもらいたかった」と振り返る。

 荒れていた山林にベンチを置いたり、山小屋を造ったりしたところ、朝夕の散歩コースにする人も増えた。3年ほど前からは、約15人の主要メンバーやボランティアが下草を刈ったり、産卵場所を作ったり、幼虫を入手したりして本格的にカブトムシを増やす活動を開始。山林の中で腐葉土を作って幼虫を育て、成虫になった後に放す活動を続けるうちに、自然繁殖の個体も多く見かけるようになった。今年は数百匹を放せる見込みだ。

 5日に約1時間にわたって下草刈りを行ったのは、長野市立東北中学校の生徒65人。同校2年の弓納持(ゆみなもち)正恵さん(14)は汗を流しながら、「カブトムシがたくさん住めるように、気持ちを込めて作業しました」と笑顔を浮かべた。

 24日午前7時~8時には、子どもたちを招き、「カブトムシまつり」を開く。この日に合わせて放されたカブトムシを捕り、相撲をさせたり、木登り競争をさせたりする予定だ。参加無料だが、500円程度の寄付を募る。

 井出事務局長は「自然の生きものが、スーパーでなく里山にいることを実感してほしい」と期待している。参加申し込みはホットラインながの(026・251・3111)へ。

2011年7月7日 読売新聞


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