椿山荘の三重塔、改修終え公開 文京区

2011年5月16日

TKY201105150387広い庭園で知られる椿山荘(東京都文京区関口2丁目)の三重塔が15日、昨年9月からの改修工事を終えて公開された。国の登録有形文化財で、ホテルや結婚式場の利用者にはなじみ深い建物。改修に合わせた調査で、1420年ごろに伐採された木材が使われていることがわかったという。

 三重塔は1925年に広島県東広島市の篁山竹林寺(たかむらやまちくりんじ)から移築されたもので、椿山荘を運営する藤田観光によると、改修はそれ以来初めてだという。今回の工事では木材を組み直して耐震化も施した。年月を経て緑青色になっていた屋根は、もともとの赤銅色の瓦にふき替えられた。

 藤田観光によると、三重塔は建築様式から少なくとも建立後600年は経過していると言われていた。今回、建築部材から伐採年がわかる年輪年代測定を行って年代を特定したという。

 この日、息子の結納で椿山荘に訪れた荒川区の大村みさ子さんは「息子が中学の入学式の時に三重塔の前で写真を撮った。思い出の場所です」と話しながら塔を見上げた。

asahi.com


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