記念植樹と食のイベント 両方への参加呼び掛け

2011.03.11

和歌山県古座川町で20日、全国植樹祭プレイベントの記念植樹と、地元の若者らによる初の食のイベントが開かれる。プレイベントは広葉樹を植えて森林公園を造る。食のイベントは、郷土料理やジビエ料理を振る舞う。関係者は「時間が重なっていないので、両方のイベントに参加してもらえれば」と呼び掛けている。

 プレイベントは午前9時から、同町鶴川の旧残土処理場で町が行う。

 旧残土処理場内では2009年12月に完成した町斎場が稼働している。斎場の受け入れに当たり、鶴川区から「森林公園にできないか」という要望があったことや、周辺の環境を整備するため植樹する。

 旧残土処理場のうち、1ヘクタールに高さ約3メートルのヤマザクラやシラカシの苗木計100本を植える。事業費は約170万円。このうち、県の「紀の国森づくり基金活用事業」で約106万円が補助される。残りは町が負担する。

 旧残土処理場へは現在、火葬時のみ関係者が入り口の扉を開けて入れるようになっている。町は「森林公園として、将来的にどのような形で利用するか検討していきたい」と話している。

 15日まで参加者を募集している。町外の人も参加できる。申し込み、問い合わせは町建設課(0735・72・0180)へ。

 食のイベント「古座川エエモンより処祭」は午前11時~午後2時、同町月野瀬の南紀月野瀬温泉「ぼたん荘」のいろり館で開く。郷土料理とジビエ料理が無料で振る舞われる。

 主催は古座川町を愛し、将来を考える若者でつくる団体「古座川waka―syu」。昨年12月に発足し、イベントに向けて準備してきた。事業費は50万円で、県の「地域・ひと・まちづくり補助事業」で25万円、町から25万円が出る。

 郷土料理は、ズガニの炊き込み、アユずし、ユズ寒天など全12品が味わえる。先着100人分で会場で整理券を配る。郷土料理は、若者が食べる機会が減り、作り方を知らない人も増えていることから、伝えるためにレシピを配る。

 郷土料理を食べた人にはアンケートに答えてもらう。味の感想を聞いたり、他に知っている郷土料理があれば教えてもらったりして、今後に生かすという。

 ジビエ料理は、煮込みうどんの入ったイノシシのガラ鍋が500人分振る舞われる。シカ肉のジャーキーやイノシシ肉のチャーシューもある。

 割り箸で手作りした鉄砲を使った的当てゲームもある。3世代で訪れた家族には、会場で特典がある。午後1時45分からは餅まきが行われる。

 同団体は「今回をきっかけに、若者が集まることで地域起こしにつなげていきたい」と話している。【植樹会場となる旧残土処理場(和歌山県古座川町鶴川で)】

< AGARA紀伊民報 2011.03.28.>

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