国立研究機関の森林総合研究所(茨城県つくば市)は、シラカバなどの木を食用の酵母などで発酵させてアルコールを製造する技術を開発した。従来のような加熱や薬剤処理が要らず、樹木固有の豊かな香りが楽しめる。安全性が確認されれば、世界で初めて「木のお酒」が誕生するという。
木材からのアルコール作りでは、細胞壁に含まれ木を堅くする成分が発酵を妨げるのが難点。この成分を除くには香りを失う加熱や、人体に有害な硫酸が必要とされ、飲用のアルコールにはならず燃料に使われてきた。
新技術は食品加工用の機械を使い、木に水を混ぜて粉砕し液状にするのが特徴だ。