林業の人材確保を目的とした高知県立林業学校(香美市土佐山田町大平)の入校式が17日、高知県庁で行われ、県内外から2期生20人が出席した。1年間かけてチェーンソー操作や間伐実習など実践的な基礎技術を体得し、山のエキスパートを目指す。
高知県立林業学校は2015年の開校で、1年間の「基礎課程」に今回25人の応募があった。研修生は18~52歳で、愛媛県や京都府など県外から6人、県内は14人。研修生は高知県森林技術センターを拠点にフォークリフトの操作実習、造林・育林などを学び、林業分野に関する12の技能講習修了証を取得する。
入校式で、研修生代表の高橋成樹さん(18)=香南市=が「これから始まる研修生活に大きな夢や希望を持ち、期待に胸を膨らませている。苦しいことも数多く待ち受けているだろうが、日本一の森林率を誇る高知県の素晴らしい自然環境の中で、多くのことを学び成長していきたい」と宣誓した。
この春、宿毛高校を卒業した愛媛県愛南町出身の山本晴登さん(18)は「林業をしている親類に勧められて入校した。一歩間違えば大けがする危険な仕事なので、気合を入れて頑張りたい」と表情を引き締めていた。
林業学校は、木材の安定供給や作業現場の人材確保を狙い、高知県が2015年度に開設。この春に卒業した1期生14人(県外5人、県内9人)は、いずれも森林組合など高知県内で林業関係に就職した。
木質バイオマスなどを学ぶ「専攻課程」は2018年度に開講する予定。