「木で、未来をつくろう!」をテーマにしたシンポジウム(岐阜新聞・ぎふチャン、全国地方新聞社連合会主催)が22日、岐阜市薮田南のふれあい福寿会館で開かれた。市民、建築、製材業者など約100人が来場し、健全な森づくりや地域活性化に寄与する木材の活用に理解を深めた。
◆「木で、未来をつくろう!」
林野庁森林整備部の新島俊哉整備課長が地域材の利活用促進について講演。県内の森林資源は成長量より利用量が少ないことを挙げ「木を使うことで林業が成り立ち、山が整備される。森林は植え、育て、収穫する循環があってこそ二酸化炭素吸収や山崩れ防止に力を発揮できる」と強調、耐火建築物や木質バイオマス発電など木材の活用例も紹介した。
岐阜県木材協同組合連合会の藤沢茂副会長は、地域材で木造住宅を建てたり内装を木質化したりすると、地元の農林水産品や農山漁村の体験型旅行などの商品と交換できる木材利用ポイント事業を説明。「県の助成と組み合わせれば、最大で80万円分の特典が受けられる可能性がある」とPRした。
加茂郡白川町で創業、国産材、県産材の住宅を手掛ける新和建設(愛知県北名古屋市)の藤井保明社長らを交えたパネル討論もあり、藤井社長は「県産材住宅にいると、アレルギーやぜんそくが楽になった、との声が多く寄せられ、健康に良いと確信している。元気な山が戻れば、との思いで地元の木を使っている」と力を込めた。
シンポは林野庁、国土緑化推進機構などが後援。