医学的な証拠に裏付けされた森林浴効果「森林セラピー」の体験ツアーが23日、大分市野津原の山林で開かれた。NPO法人森林セラピーソサエティ(東京都)から「セラピー基地」の認定を受け、市民の健康づくりや新たな観光資源として取り組む同市の主催。
午前と午後の2回開催に100人を超える応募があり、抽選で選ばれた計60人が参加。野津原公民館から旧肥後街道の山道をたどる約2キロのコースを、約1時間半かけてゆっくり歩いた。
天候に恵まれた参加者は時折、立ち止まって鳥のさえずりに耳を澄ませたり、植物の匂いを嗅いだりしてリラックス。枯れ葉に覆われた地面にシートを敷いて横たわり、五感で「セラピー効果」を感じていた。
地元野津原の中島みちこさん(64)は、孫のひなたさん(8)と参加。「旧肥後街道を歩いてみたかったけど、案内してくれる人がいなくて今回念願がかなった。気持ち良かったので、次は友達と歩いてみたい」とみちこさん。
講師を務めた森林セラピストの小野なぎささん(30)=山梨県=は「大分市は森が近く、バラエティーに富んでいる。もっと生かしてほしい」と話した。
大分市では、2014年度もこのツアーを続ける予定。問い合わせは市産業振興課(TEL097-537-7025)。