2013年05月31日
国連食糧農業機関(FAO)によると、2000〜10年に世界の森林 面積は、年平均5万2000平方キロが消失した。日本国土の14%に相当し、1分あたり東京ドーム2個分の森林が消えた計算になる。
特に熱帯諸国で深刻だ。世界で最も消失面積が大きいのはブラジルで、年平均約2万6000平方キロ。インドネシアやアフリカ各国では年平均約2900〜5000平方キロの森林が消えた。主な原因は、農地や牧場への転換、違法伐採、燃料用木材の過剰伐採などだ。
森林火災や干ばつも、深刻な森林消失をもたらす。オーストラリアは年平均約5600平方キロ減少し、第2位の消失国となった。 一方で、森林 面積が増加している国もある。植林によって中国で年平均約3万平方キロ、米国やインドでもそれぞれ同3000平方キロ以上が増えた。このため、世界全体では、年平均8万3000平方キロが減った90年〜00年と比べると改善した。ただし、豊かな生態系を育む森林が急速に減り続けていることに変わりはない。【藤野基文】
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