2013-04-23
TFT の検証報告書は、APP の森林伐採中止に違反がないことを明示
(ジャカルタ)- (ビジネスワイヤ) — アジア・パルプ・アンド・ペーパー・グループ(APP)は、同社の森林伐採中止方針に違反行為があったとする申し立ては、根拠のない主張であるとの報告書を発表しました。
この報告書は、APP の原料供給会社 2 社が西カリマンタン州で自然林を伐採しており、2 月 5 日に発表された APP の森林保護方針に相反しているとする、地域の NGO 連合(Relawan Pemantau Hutan Kalimantan / RPHK)の苦情を受けて発表されたものです。この方針の基盤は、APP のサプライチェーン全体における森林破壊ゼロに向けた誓約と明確な苦情処理手順です。
苦情を受けた当日に、APP は「パートナーである TFT と共にこの申し立てについて調査を進めており、徹底的な透明性のもとに行われた調査結果を入手次第、その内容を公表いたします」と述べました。また、すべての事実が明らかになるまでは、結論を出すことはできないことも言及しています。
APP が入手した The Forest Trust(TFT)のテクニカル・レポートの全文をご参照ください。
( http://www.rainforestrealities.com/wp-content/uploads/2013/04/130404-TFT-Verification-Report-ATP-DTK-Final.pdf )
この中には、調査対象地域の GPS 地図、現地契約業者との話し合いの記録、実地レベルでの活動の分析結果、企業間関係の調査結果などが含まれています。
今回の 2 件の苦情は、DTK 社(PT Daya Tani Kalbar)と ATP 社(PT Asia Tani Persada)に関するもので、両社は共に APP の原料供給会社です。いずれのケースでも自然林の伐採が行われていましたが、双方とも APP に関連する伐採ではありませんでした。その結果、APP も原料供給会社も自然林伐採中止方針に違反していないということです。
しかし、両方の事例に見られるように、コンセッションが重複していることが最重要課題です。DTK 社に関して言えば、現時点での自然林の伐採は Gerbang Benua Raya (GBR 社)という企業が所有するパームオイル植林地の開発のためのものでした。そこには過去に土地の開墾が行われた形跡があり、樹齢 18 ヶ月ほどの油ヤシもありました。
ATP 社の事例では、TFT は森林に覆われた泥炭地を横切る水路が建設されていることを確認しました。これは、APP と関係のないボーキサイト採掘企業 Karya Utama Tambang Jaya (KUTJ 社)の代理として行われていたもので、地図データによると、この活動はAPPの伐採中止地域外で行われています。
いずれの事例においても、APPの原料供給会社と両社(GBR社およびKUTJ社)との株式持ち合いの証拠はありません。従って、報告書に記載された証拠に基づき、原料供給会社によるAPPの森林保護方針の違反の疑いはないとAPPとTFTは確信しています。
「自然林伐採中止の違反疑惑に関する苦情処理手順を通じ、当社は徹底的な透明性をもって独立した調査を行うことを誓約しています。今回のケースはそうした当社の誓約の実行例です。根拠もなく様々なことを指摘されることもありますが、事実が確認されるまでは憶測をしないと当初から申し上げています。 当社は今後もこの苦情処理手順に従って参ります。当社は地域コミュニティや NGO に対し、懸念がある場合はお伝えいただくようお願いしており、また、今回のように徹底的な調査を行うことを約束します。さらに、 原料供給会社が当社の森林保護方針に違反していることが確認された場合、躊躇なく迅速な対応を取るということを再度申し上げたいと思います」と APP の持続可能性担当役員アイダ・グリーンベリー氏は述べました。
アイダ氏は次のようにも述べています。「多くの重要な課題が残されています。森林ライセンスと伐採権の重複はインドネシアでは珍しいことではありません。その管理に、より高度な緻密さが必要であることは明らかです。現在、APP と TFT は原料供給会社のコンセッション内にあるすべての重複する土地の地図を作成しています。我々は、詳細がすべて明らかになり次第、インドネシア政府や各州の議会などの他のステークホルダーと共にこの問題を解決し、こうした地域の自然林の完全性を守る戦略を立案する所存です。この実現に向け、当社の活動にご参加いただけますよう、森林に依存する他の企業や地域コミュニティおよび NGO の皆様にお願い申し上げます。」
APP について
アジア・パルプ・アンド・ペーパー・グループ(APP)は、インドネシアと中国を拠点に紙・パルプを製造する企業グループの商号です。APP グループ企業は一貫化された世界最大級の紙パルプ企業であり、その年間生産能力はパルプ、紙、加工製品を合わせて 1,800 万トンを超えています。現在、APP インドネシアおよび APP 中国は 6 大陸 120 ヶ国以上で製品を販売しています。APP の生産設備の大部分は、SVLK、LEI、PEFC による加工・流通過程管理認証を取得しています。
APP は環境パフォーマンス、生物多様性の保全、地域社会の権利保護のさらなる改善を目指し、2012 年 6 月に持続可能性ロードマップ ビジョン 2020 を、また 2013 年 2 月に森林保護方針を発表しました。
APP 持 続 可 能 性 ロ ー ド マ ッ プ 「 ビ ジ ョ ン 2020 」 の 詳 細 に つ い て は こ ち ら を ご 参 照 く だ さ い :
www.rainforestrealities.com または www.asiapulppaper.com
APP 森林保護方針については、こちらをご参照ください:www.asiapulppaper.com
TFT について
TFT は、企業が責任ある製品を市場に供給する手助けをすることを目的として 1999 年に設立された国際的な非営利団体です。責任ある製品とは、人々の生活向上と、製品ライフサイクルの全段階における環境保護を両立させる製品です。TFT は、社会や環境が内包する問題を特定して対処することにより、世界 90 余の会員企業が責任あるサプライチェーンを構築するための支援を行っています。木材関連のサプライチェーンで確固たる実績を築いた今、パームオイル、皮革、鉱石の分野へも活動を拡げています。
15 ヶ国にオフィスを構え、さらに多くの地域で活動しています。TFT の詳細についてはこちらをご参照ください: http://www.tft-forests.org
連絡先
本件に関するお問合せ先:
エイピーピー・ジャパン株式会社
環境・PL 対策ユニット
寺崎 孝穂
t-terasaki@appj.co.jp
Tel: 03-5217-1256
プレスリリース情報提供元:ビジネスワイヤ