12月20日
【日光】1873年の開校以来約140年、小林小の子どもたちを見守ってきたシンボルのマツが枯れ、伐採されることになった。枯れたのは校庭の西側に立つマツ1本で、中央付近の2本は無事。同校によると夏ごろから急に弱りだし、葉はすっかり茶色くなってしまった。このマツは22日に伐採され、その後は状態に応じ、記念になるものに形を変えて学校に残される方針だ。
マツは高さ約20メートル。開校時からあったといい、樹齢は百数十年とみられる。1984年に校舎を新築する際、邪魔になるとして伐採の話が持ち上がったものの、地域住民の反対で残されたという。
市は福島第1原発の事故を受け、ことしの夏休みを使って校庭の表土を削って新しい土を入れる除染作業を実施。同校でも行われた。
今回枯れたマツの近くに表土を埋めるための穴を掘ったが、この際、根を一部切ってしまったという。マツはこのころから急に弱りだし、県林業センターや県西環境森林事務所の指導、支援で樹勢回復に努めたが、回復の望みは薄いと診断された。
同校は地域住民らに、マツの現状と今後を回覧で報告。「大切なマツを守れなかったことに心が痛むばかり。心よりおわび申し上げる」とし、名残を惜しんでほしいともしている。
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