2012年10月12日
宇部市の常盤公園で新たな森林環境づくりが始まった。7月に策定した「常盤公園緑と花の計画」に基づくもので、ボランティアの力を借りて間伐を進めながら、機械処理したチップを敷き詰める。景観を取り戻し、散策や森林浴、昆虫採集など市民が利用しやすい森へと再生する。
同園の森林では、2010年9月に発足した常盤湖森林ボランティアクラブ(潮村浩三郎代表、8人)が間伐などに携わっているが、切った木の処理が課題だった。同計画を策定し、森林の健全な育成・管理を推進するために野積み状態の解消策を協議し、飯森木材(飯森浩一代表)から破砕機の無償提供を受けて取り組む。
整備区域は保安林がないときわ湖畔北キャンプ場付近の森林管理区域で、広さは約3・5㌶。マツやカエデ、カシ、ネズミモチ、モッコク、ユズリハなど多種の木が植えられている。キャンプ場へとつながる道があるが、木がうっそうとし、マツが倒れるなど密林状態になっていた。
ボランティアは毎週2回活動し、これまでに切った木を機械処理しながら、チップを敷き詰めていく。破砕機という強力な〝助っ人〟を得て整備区域のうち0・2㌶に着手。比較的細い木を切り、太い木を残していく。ヤマザクラなどの落葉樹を大事にしたいとしている。
メンバーは市の森林整備支援員講習会で知り合った人たちで、全員が登山愛好者。
呼び掛け人の潮村代表(74)=開4丁目=は「密林状態が解消されれば、森に日が差し込み、木は立派になる。柔らかいチップがあれば歩きやすいし、カブトムシも育つ。早ければ来夏には昆虫採集も楽しめるのでは。ただ敷地が広いので同じような団体の協力が得られれば」と語った
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