森林税の税額現行通り…5年間継続へ

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2012年8月7日

 

阿部知事は6日、県森林づくり県民税 森税を来年度から5年間継続する実施計画案を公表した。税額は現行通り1人当たり年500円で、使途を新たに間伐材の搬出や、水資源の保全に拡充することが柱。県は県民からの意見を受け付け、県議会9月定例会に条例改正案を提出する。

 新たな森林税は来年4月1日から5年間限定。個人県民税に年500円、法人県民税の均等割に5%(年1000円から4万円)を上乗せして徴収する。

 使途については、現行と同様、水源かん養や災害防止を目的とした里山の間伐への支援は継続するが、緊急性が高い1万5000ヘクタールの整備に限る。市町村に交付する森林づくり推進支援金も事業内容を限定する。

 一方、従来は伐採後に捨てられていた間伐材の搬出に必要な経費にも新たに税収を充てる。水源林を保全するため、市町村の水源林の取得費用なども新たに支援する。

 間伐材を燃料にした木質バイオマスに活用するなどして、将来的には税収を充てなくても間伐が進む仕組み作りを目指す。

 実施案は、知事が設置した有識者らの「地方税制研究会」の報告書に沿った内容。税額について、県は4ケースの試算を示していたが、現行通りで必要な経費は賄えると判断した。県は10日まで県内各地で県民説明会を開き、9月5日まで県民の意見を公募するパブリックコメントを実施する。

 阿部知事は「税収を同じ形で使うのには限界がある。間伐材の利活用を抜きにして持続可能な森林整備はないので、重点的に使っていきたい」と説明した。

読売新聞


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