「林業女子会」で森おこし 宇大生らイベント実施

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2012.5.24 下野新聞

女性の視点で山や木の魅力を伝えようと、宇都宮大農学部の女子学生らが「林業女子会@栃木」を結成、今月から本格的な活動に乗り出す。林業と“女子”の異色の組み合わせで、就業者の減少や高齢化で低迷する県内林業の活性化を目指す。同様の林業女子会は全国各地で発足しており、本県は5番目という。一般女性向けのイベントを26日に同大で初めて企画、カフェのようにお茶を飲みながら本県の森の魅力を伝える「林カフェ」を開く予定だ。

 林業女子会は京都を皮切りに静岡、岐阜、東京の各都府県で発足、大学生や森林組合職員らが中心となり林業の情報発信やイベントを行っている。宇都宮大農学研究科で森林科学を専攻する代表の望月寛子さん(22)らが京都の女子会の活動を知り、今年1月に結成した。

 「林業を学んでいながら、これまであまりに受け身だった。研究だけでなく発信も重要。栃木は県土の55%が森林でもあり、良質な木材が多いことを伝えたい」と望月さん。背景には低迷する県内の林業を盛り上げたいという思いがある。森林組合の統計によると、本県の森林組合の雇用労働者総数は1990年の約6100人をピークに、2009年には約350人にまで激減している。

 メンバーは同大の学生や林業関連の会社員など山や木を愛する20代の女性9人。望月さんは「森が好きな女子や、山が好きな女子、木のぬくもりを感じたい女子などさまざま。活動は堅苦しくせず、林業と一般の人との架け橋になりたい」と意欲をみせる。

 第1弾として26日午後3時から同大UUプラザで、女性限定の「林カフェ」を初めて開催。来場者にコーヒーや紅茶を飲んでもらいながら、県内の森や木に関係するエピソードを紹介、森林に親しんでもらう。当日の参加可能。参加費300円(小学生以下無料)。

問い合わせは林業女子会@栃木メールfg.tochigi@gmail.com


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