森林管理士 広がる根

2012年1月31日
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森林保全のための基礎知識と作業技術を持つ人材を育成しようと、宇都宮市の
NPO法人日本樹木育成研究会が創設した民間資格、森林管理士が全国に広がっいる。
25日に5期目の合格者21人が発表され、合格者は20都道府県で計181人と
なった。
管理士が手入れした森が活力を取り戻し、管理士の周囲の人も活動に参加するなど、
草の根から森を守る人材が全国に育ちつつある。(清武悠樹)

同会は、先進国の温室効果ガス削減目標を盛り込んだ京都議定書が1997年に
採択されたのを受け、2006年に設立された。環境コンサルタント会社社長で、
同会代表の吉沢光三さん(78)が、山村の高齢化や林業経営の難しさなどを
感じていたことから、「健康な森林を保全するボランティアを育成したい」と取り
組んだ。

2007年の林野庁の調査によると、管理が必要な全国の人工林など計約930万
ヘクタールのうち、6割近い約530万ヘクタールが適正に管理されていなかっ
た。
間伐や枝打ちなど人の手が入らない森林は木々が密集し、日光が入りにくいため、
下草が育ちにくい。雨水が地表を流れるようになると、木の根が土壌を支える力が
弱くなり、土砂災害につながりかねない。

読売新聞


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