2012年1月25日
被災地の里山の間伐材を薪にして売る「復活の森」プロジェクトが、岩手県大槌町吉里吉里で始まった。
山主の多くは被災した漁師。間伐材で稼ぎ、山がきれいになり、豊かな土の養分が海に流れ込んで
本来の仕事場である漁場もよくなる、という「一石三鳥」を狙う。
主体は、約50トンの木材がれきを「復活の薪(まき)」として売って被災者の臨時収入として
きたNPO法人「吉里吉里国」(当初は任意団体)。一帯の里山の6割を所有するのは漁師で、
すでに10人以上から間伐の許可を得ているという。
この日は、芳賀正彦理事長(63)と松村紀貴さん(40)が樹齢50年以上の杉が並ぶ林に入った。霜の降りる中、成長の悪い木を見定めて伐採。1本倒すと、太陽の光がすっと差した。
「残った木は何十年後かに『吉里吉里杉』と呼ばれるくらいになってほしい」と芳賀さんは語った。
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