2012.1.4. 京都新聞
笠置町は今月14、21日に、間伐材を提供した町民に地域通貨を渡す社会実験を行う。間伐材を木質燃料として有効活用するため、町民からどれだけの協力が得られるかを調べる。町内の温泉施設「わかさぎ温泉 笠置いこいの館」への木質燃料の導入を目指した調査も、3月末までに行いたいという。
総務省の「緑の分権改革調査事業」による取り組み。町や町森林組合、同志社大などでつくる町環境経済好循環推進協議会が2011年度で実施する。
町民から募るのは、町内で切り出されたスギなどの小径木や間伐材。長さ1~4メートルで、腐敗がひどくないことなどを条件とする。両日とも午前10時~午後3時にいこいの館第2駐車場で受け付け、最大20立方メートル分までを先着順で引き取る。
集めた間伐材は、ペレットやチップに変えることも含めて使途を検討する。現在は灯油で湯を沸かしているいこいの館での木質燃料の導入も想定し、間伐材の処理費や新たな設備費なども試算したいという。
当日は、軽トラック1台分の木材(約1立方メートル)に対し、町が発行する3千円分の「笠置通貨」と交換する。笠置通貨は、いこいの館や町内の商店などで期間限定で使えるよう働きかける。
町企画観光課は「管理が行き届かない森林資源を生かし、いこいの館の燃料をより安価で確保し、二酸化炭素(CO2)の削減も実現できれば」と期待する。今後、町内外の人たちの交流イベントで間伐の講習会も行い、森林活用の担い手も育てたいという。
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