2011年12月19日
森林保全のあり方を探る「西山シンポジウム~森の恵みを暮らしにいかす~」が1
8日、京都府長岡京市天神の市立中央公民館で開かれた。西山の整備に携わる研究
者や市職員らが、森の若返りを図る伐採手法やまきの活用などの取り組みを報告し
た。
今年の国際森林年を記念し、市や森林ボランティアらでつくる西山森林整備推進
協議会と森林総合研究所関西支所(京都市伏見区)が主催、関係者ら約150人が
参加した。
岩手県職員でまきの活用に取り組む深澤光さんが基調講演。森林の荒廃を防ぐに
は適度な伐採とまきの利用が重要であることを指摘し、まき割りやまきストーブを
使う生活の魅力を訴えた。東日本大震災の被災地でまきボイラーが風呂たきに活躍
した例も示し、「まきを通して命や人がつながり、森ともつながれる」と強調し
た。
長岡京市農政課の中佐昌弘さんは、西山で進める森林整備や放置竹林対策を報
告。ボランティアの育成や竹の活用などが今後の課題として「息の長い西山独自の
システムを確立したい」と述べた。
森林総研の奥敬一主任研究員は、西山で小面積の雑木林を伐採し、若木を育てる
実験を紹介。伐採木をまきにして家庭や小学校でストーブに利用する取り組みも挙
げ、「西山の整備に今後も協力していく」と意欲を示した。
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