2011年11月28日
国内外で植樹ボランティア 楽しんで「再生」発信
植樹や森づくりの活動に、市民向けのツアーが登場している。森の手入れや間伐作業などで出た樹木を使って工作したり、地元の観光を組み入れて地域活性化を図るなど、遊びや交流の要素を加え、森林の再生という社会活動を身近なものにしようという試みだ。【明珍美紀】
◇遊び、交流の要素加えて 市民向けツアー登場
「北欧の冬の過ごし方を体験しよう」--。NPO法人「森のライフスタイル研究所」(長野県伊那市)では来月10日、長野県佐久市で、「森の木でクリスマスの妖精『ニッセ』をつくろう」と銘打つツアーを実施する。
噴火で荒れた山の斜面に苗を植える家族連れ
同研究所では、2年前から佐久市大沢地区にある約3ヘクタールの森を借り、荒廃した雑木林の手入れを続けている。雪の多い1、2月を除いて毎月1回、森づくりのツアーを企画するが、「今回は初めて、自分たちが伐採した木を使った遊びも盛り込み、クリスマスの本場である北欧の文化にも触れてもらおうと思った」と同研究所代表の竹垣英信さん(40)は話す。
当日は、ノコギリとナタを使いながら伐採などの作業をした後、ゲスト参加するデンマーク大使館の職員を隊長に、切り出した木で「ニッセ」をつくる。デンマーク流の冬の楽しみ方も学ぶ。
「ニッセ」は赤い帽子をかぶった妖精のこと。屋根裏や農家の馬小屋などに住み、クリスマスになると顔を出してサンタクロースの手伝いなどをする。「デンマークの家庭ではクリスマスのデコレーションの一つとして紙や木製のニッセを飾る」という。
毎日新聞