YMO、<ワールド・ハピネス2011>で反核/森林保護のメッセージ

2011-08-08
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4年目を迎える<ワールド・ハピネス2011>が、8月7日(日)東京新木場・夢の島陸上競技場で開催された。オープニングのOKAMOTO’SからYMOまで、大御所と若手が混じった緩急バランスのとれたミュージシャン16組が、7時間30分超にわたって繰り広げる異色の夏フェスだ。

◆<ワールド・ハピネス2011>画像

ラストの出演のYMOは、『NO NUKES MORE TREES』と書かれた大きな旗を持ってステージに上がる。揃いの黒い衣装にも同様の文字。『反核/森林保護』。YMOからの強烈なメッセージが発信され、静かに始まった1曲目。公演前から話題になっていた新曲「Fire Bird」だ。

同フェスのシンボル『火の鳥』をモチーフに、坂本龍一と高橋幸宏が共作した『復興への道』をテーマにした鎮魂曲である。権藤知彦の吹く印象的なユーフォニウムの旋律の下に、ボレロを基調にしたリズムが遠くからこちらに近づいて来る壮大なシンフォニー。2008年に、このワールド・ハピネスをライブ活動の中心にし始めた彼らだが、活動再開の頃と比べるとラップトップではなく生演奏の割合が高くなり、ボーカル・ナンバーの演奏も増えた。2011年は、3曲目の「Behind The Mask」から「体操」まで5曲続けてボーカル・ナンバーという異例の多さとなった。

「千のナイフ」では、教授が再びあの旗を手にして、ゆっくりと前後左右に振る。MCが一切ない彼らからの無言のメッセージが発信される。先日の<フジロック2011>で3万人のオーディンスを踊らせた経験を活かし、YMOの中でもダンス・オリエンテッドな曲2曲をメドレーで演奏するという初の試みも披露。集まった16000人を大きく揺らした。

<ワールド・ハピネス>は、毎年彼らがトリを務める事からファンの間ではYMO祭りとも呼ばれる一面を持っている。出演するミュージシャンでもYMOチルドレンは多く、この日は高野寛が「君に、胸キュン。-浮気なヴァカンス-」を、サカナクションが冒頭に「東風」を演奏。YUKIもオープニングに「テクノポリス」のフレーズ「TOKIOっ!」を歌い、レフト・ステージのトリを務めたTOWA TEIは、ラストにYMOもカバーした「デイ・トリッパー」をかけてYMOのステージに繋ぐなど、それぞれのYMO愛を表現。バックステージでは、神聖かまってちゃんの生中継・動画サイトに、教授が乱入するという一幕もあった。

この日の公演模様は9月13日(火)19:00よりWOWOWにて放送となる予定だ。

BARKS NEWS


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