川岸のセンダン大木 管理の府「伐採も」/箕面市民「保護を」 大阪

2012.12.26

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■防災や環境、景観…割れる判断

 箕面市瀬川の箕面川と石澄川の合流地点沿いにあるセンダンの大木をめぐり、伐採か保護かで議論になっている。管理する府は防災上の観点から伐採の方針を打ち出し、愛着を持つ市民らは環境の面からも必要として保護を訴えている。

 このセンダンの木は川の護岸の内側に立ち、高さは約10メートル、樹齢は50年以上とみられる。すぐ隣に同じくらいの大きさのアキニレの木と一回り小さなエノキなど2本の木があり、対岸からは全体で林のようにも見える。初夏には周辺にホタルが群れ、川面に映る様子が美しいと住民らが愛着を持っている。

 しかし最近になり、この木が成長して枝が川にせり出すようになってきたことなどから、管理をしている府池田土木事務所が調査した結果、放置すると台風などの強風で倒木し、護岸も崩れて川の一部をふさぐ恐れがあると判断。伐採の方針を打ち出した。

 これに対し、この木に愛着を持ったり、環境や景観を考えたりしている市民グループの代表らが「センダンの大木を守る会」を結成し、「護岸を補強して治水に考慮しつつ木の保護を」と同事務所に申し入れ、専門の樹木医を交えて話し合いを続けている。

 同事務所は「護岸を補強するには巨額の費用がかかる」との認識を示した上で、「とりあえず年明けに枝打ちをしたい。円満な解決を図りたい」とする。

 一方、守る会は「安全上最小限の樹木剪定(せんてい)をして全面伐採は避けてほしい。景観を併せ考える河川環境の保護の観点から、残す方法を考えてほしいと住民の多くは願っている」と話している。

msn news


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