津和野町、森林守る地域通貨

2012年10月24日

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◆独自キャラ「ヤマトマモル」も◆

森林の荒廃を防ぐために津和野町が、町内の商店街で使える地域通貨を発行し、間伐材を売却した山林所有者に支給している。昨年10~12月に実験をしたところ、目標の150トンを大きく上回る237トンの間伐材が集まった。今年度から通年事業にした。

木材価格の下落で近年は、人の手が入らずに森林が荒れて土砂災害が起こりやすくなり、各自治体を悩ませている。

町では高知県の先行事例を参考に、1トンあたり3千円分を2500~3千円の売却額に上乗せしている。地域通貨には、地元の森林を守るという意味で、独自キャラクター「ヤマトマモル」をあしらっている。

事業に参加している山林所有者は30人。店舗は59あり、業種は飲食店から給油所までと幅広い。森林に不慣れな山林所有者のために、間伐の仕方などの研修にも力を入れている。「森がきれいになって、お金も回れば言うことがない」と町の担当者は話す。

県によると、邑南町も同様の制度を導入している。雲南、浜田市、奥出雲、吉賀町も試行するなど動きが広がっているという。(杉田基)

朝日新聞


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