【特選!ふるさと元気の素】緑の町で生まれる木質ペレット 貞岡美樹

2011.12.20
bsl1112200501004-n2
今注目が集まっている自然エネルギーの中でも価格が比較的安いといわれるのが、間伐材や端材で作る木質ペレット。木材を粉砕し圧縮生成した固形燃料で高知県内では7カ所で製造されています。

 その一つが県西部に位置する檮原(ゆすはら)町の第3セクター「ゆすはらペレット」です。同町は森林率がなんと91%。緑の多い町らしく、風力、太陽光、地熱など自然エネルギーを積極的に取り入れている環境自治体です。

 さて、ゆすはらペレットは工場を建設した町、原材料を供給する檮原町森林組合、ペレットとペレット利用設備を販売する矢崎総業が出資、原料調達、製造、販売を一貫して行います。

 2007年から稼働し、今年度生産見込みは1100トン。ビニールハウスや温泉の加温、家庭用ストーブ、冷房機械の熱源などに使われ、視察はこの半年で110件に上っています。

 現在の価格は「消費者にとって、灯油1リットルが80円以上になるとペレットの方が得になる程度」といいます。補助金の活用で採算を取っています。自力黒字化へ、消費拡大の努力はもちろん必要ですが、原子力頼みのエネルギー政策に変化が起きつつある今、自然エネルギーの対価として価格設定を見直す必要があるかもしれません。

SankeiBiz


タグ: , , , ,